アフィリエイトサイトは売れる!売買相場や売れるアフィサイトの基準

アフィリエイトサイトが売れるってご存じですか?
近年活発に個人間でもサイト売買が行われるようになってきました。そのサイト売買における主力の取引対象サイトがアフィリエイトサイトやブログです。

サイト売買プラットフォームであるラッコM&Aにおいて、累計データを分析した結果、実に75%(*1)の案件がアフィリエイトサイトであるという結果でした。
なぜこれほどまでにアフィリエイトサイトは売買されるのか、売買価格の相場や売れるアフィリエイトサイトの基準を解説します。

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どれくらいで売れる?アフィリエイトサイトの売買相場

一般的なサイト売買の相場が月間営業利益の12カ月~24カ月分程度と言われています。
※リスクの高いサイトの場合は6カ月~12カ月程度に減少

ラッコM&Aの売買実績を集計した統計データによると、月間営業利益が10,000円以上出ているアフィリエイトサイトの売却価格の平均倍率は18.1カ月分という結果でした。うち、24カ月分以上で売却できたサイトの比率は21.2%です。
また、収益が発生していないサイトの45%は10万円以上での売却が行えています。

参考:【サイト売買の相場】広告収益を主としたWEBサイトは営業利益の約18ヵ月分。収益実績の無いサイトでも10~50万円の売却実績:ラッコM&A

相場としてはこのようになりますが、売主と買主の当事者同士の取引であるため、お互いが合意した金額であればいくらででも売れる可能性はあります。
相場より高くても、是非このサイトを購入したい!と思ってもらえるような、他のサイトに埋もれない固有の価値があればその分だけ高い値段で売れる可能性が上がります。

独自の価値を提供することを意識してサイトを運営していくことがサイトの存在意義を高めることにもなり、最終的に売却する時の売却価格を押し上げる要因にもなりえます。

ラッコM&Aで人気のあるアフィリエイトサイト案件はどんなもの?

  • YMYL以外の領域で身近なテーマであり、高い専門性が求められない
  • テーマが特化されている(特化ブログ)
  • ブラックハットSEOではない
  • WordPressで構築されている
  • 小さくてもSEO集客が伸びてきており、これから育ちそうな状態
  • 数十記事以上ある
  • サイトのデザインが整っている
  • 50万円以下の金額

個人による売買が活発なラッコM&Aにおいては、これらの条件を満たしたアフィリエイトサイトは非常に多くの交渉申し込みがあり、成約しています。
もちろんここに該当しないサイトも非常に活発に売買されています。

参考:成約済みのアフィリエイトサイト案件(WEBメディア)を見る

売買されやすい理由は引き継ぎやすさ

ドメイン名とサーバー移転、後は必要に応じてGA/SCなどのアクセス解析系の管理権限/所有者の移動を行えば譲渡が完了します。
また、アドセンスやASPのアフィリエイトリンクの差し替え作業を行うことで収益発生も簡単に切り替えることができます。
その後の運営に関しても、対象サイトの記事を書けるライターさんを確保できれば継続運営することができるため、他の事業と比べて比較的運営リソースの確保が容易と言えます。
アフィリエイターさんの中には複数のジャンルを並行して取り組まれている方も多いのではないでしょうか。

こういった引き継ぎやすさが、アフィリエイトサイトが積極的に売買される要因です。

なぜ売るのか?

  • アフィリエイトサイトを多く作りすぎて、手が足りていない。
  • SEOの競争が激化し、収益が低下した。
  • 提携しているメインの広告が終了してしまい、収益がなくなった。
  • 運営の中心だった人物が抜けてしまい、更新が維持できなくなった。

こういった理由により、継続したアフィリエイトサイトの運営が行えない状態になり売却をするというケースが最も多いです。
一部、収益が好調な時に高値で売却して先々の収益を先取りするという経営判断をされる場合もありますが、好調なうちは売るという考えが出にくい傾向にあります。

運営が滞ったサイトの価値は時間がたつほど低下していってしまいますので、売ろうと思ったらできるだけ早く売却を進めることが賢明。
更新が滞っているだけに留まらず、売ろうと思ったことで更に運営のモチベーションが低下してしまうからです。

なぜ買うのか?

  • ゼロから作るよりも早く立ち上げられる
  • 既にアクセスや収益がある状態から始められる
  • 自分が知らない分野のノウハウが手に入る
  • 投資として利回りが良いから

こういった理由により、これからアフィリエイトサイトの運営事業を強化しようとされている方が積極的に購入してくれます。
ゼロからサイトを立ち上げようとすると、SEOでしっかりと集客を確保できるようになるまでに最低でも6カ月~12カ月程度かかってしまいますので、サイトを買うという行為は大きな時短効果があります。

時間をお金で買う。
サイトのコンテンツや集客、収益力に価値を見出された方が購入されています。

人気・不人気ポイント解説

ジャンル・成果の有無・SEO(ブラック/ホワイト)・無料・トレンドブログ・属人性・特化ブログ・CMS・・・アフィリエイトサイトと言っても実に様々な形態や手法が存在しています。
各ポイントがどのように見なされるのか、1つずつ解説していきます。

どんなジャンルが人気?

アフィリエイトサイトというと、基本的にアフィリエイト広告(成功報酬型広告)によるマネタイズさえできればどんなジャンルでも成立するビジネスです。
そのため、売買されるアフィリエイトサイトの幅はアフィリエイト案件の種類と同様、多岐にわたります。

また、アフィリエイトに限らずアドセンスでマネタイズしているものまで含めると留まることを知りません。

ただ、その中でも人気、不人気はあり、比較的個人でも運営/成果が出しやすいジャンルが活発に取引されている印象です。
SEOによる集客が困難であるYMYL(Your Money or Your Life)領域は不人気で、非YMYLの領域は人気です。

YMYL(Your Money or Your Life)とは
Googleが定めた人々の生活に大きな影響を与えるジャンルを示す用語です。金融、健康、将来の幸福に関わる情報が該当します。
これらの領域において、Googleの検索アルゴリズムは他の領域に比べて厳しい基準を設けており、信頼性の低いサイトは検索結果の上位に表示されることはありません。
公的機関や大手企業などの信頼性の高い組織により運営されているWEBサイトが上位を占め、個人サイトなどのGoogleが信頼性を評価しづらいサイトは上位表示が極めて困難です。

参考:Google「検索品質評価ガイドライン」(英文)

アフィリエイトにおける不人気ジャンル(YMYL領域の例)

  • 美容(脱毛/エステ/化粧品/美容機器など)
  • 健康(健康食品/フィットネスジムなど)
  • 医療(AGA/インプラント/包茎手術/レーシック/美容整形/ニキビ/ホワイトニング/アートメイクなど)
  • 金融(投資/保険/カードローン/仮想通貨/ビジネスローン/ファクタリングなど)
  • 不動産(一括査定/不動産投資/リフォームなど)
  • ペット(ペットフードなど)
  • 人材(就職/転職/看護師求人/医師求人など)

一昔前はこれらの領域においても、個人のアフィリエイトサイトでも検索エンジンで上位表示し、集客、アフィリエイトによる収益化を行うことができました。
現在、これらの領域のほとんどは大手企業サイトであったり、その傘下のサイトで占められており、WEB上での信用力を得ることが難しい個人サイトにおいて、これらのジャンルの直接的なキーワードでの集客が困難な状態になっています。
そのため、集客・収益力が低下し、サイトとしての価値も低下して売買において不人気という状況です。

とは言え、これらの領域でもGoogleに評価されるような土台を持っている企業にとっては逆に積極的に取り組みたい領域と言えます。
価値が低下してしまったサイトでも、コンテンツの品質が評価されてこれらの企業が購入されるというケースも多々発生しています。

収益性の高い領域なのは間違いないので、Googleのコンテンツ基準をクリアできるのであればおいしい領域なのです。
またはSEOに頼らない集客ができる方にとっても魅力的です。

アフィリエイトにおける人気ジャンル(非YMYL領域の例)

  • ネット回線(光回線/Wi-Fi/格安SIMなど)
  • 漫画/アニメ(VOD/電子コミックなど)
  • スポーツ(VODなど)
  • ゲーム(ゲーミングPC/ゲームアプリなど)
  • 学習(英会話/塾/資格/料理教室/ゴルフなど)
  • 家事(宅配食材/宅配クリーニングなど)
  • 恋愛・結婚(マッチングアプリ/結婚相談所など)
  • 買取(ブランド/カメラ/貴金属/着物など)
  • ファッション(通販/レンタルなど)

VODサービスの台頭により急激にマネタイズがしやすくなったエンタメ系や、日常生活的な領域が人気です。
専門性の高い記事作成を必要としないことからも、ライターの確保やサイトコンテンツの運営が比較的楽に行うことができます。
そういった運営維持が行いやすいサイトは、収益の維持が行いやすいためサイト売買でも人気となります。

ブラックハットSEOでも売れる?

SEO集客をメインにしているアフィリエイトサイトにおいて、自作自演リンクや中古ドメインなどのSEO的にネガティブな要因を抱えたサイトでも売ることはできます。
ブラックハットSEOの中でも無茶な運用をしていない場合はそれほどネガティブ要因として見られないこともままありますが、
短期的に順位下落が発生してしまいそうな不安定なバランスが見えていると、高いリスク要因として認識され、その分売買価格が低下します。(月間営業利益の6~12カ月分程度

現状の成果(集客/収益)にあまり価値を見出しておらず、コンテンツの価値だけで評価をされる買主さんであれば、そもそもブラックハットSEOかどうかは関係ありません。

ホワイトハットSEOでも順位下落リスクはある

ブラックハットSEO=順位下落リスクはない。ということにはなりません。
確かに手動対策によるペナルティや、被リンク効果の無効化の影響で順位下落をするというようなリスクはないでしょう。
ですが、Googleのアルゴリズム変動による順位下落リスクはどのサイトにも等しく存在しています。

今現在、上位表示できているサイトも単にたまたまアルゴリズムとの相性がよかっただけで、将来的なアルゴリズム変更で急落してしまうということはリスクとして考えられます。
特に「コンテンツ量が多くない」場合や、コンテンツはあるけど被リンクなどの「外部評価が弱い」と言う状態がある場合、今後もこのままの状態だとサイトの検索順位が維持できない可能性があります。

そういった弱さを抱えている場合、売却活動を長引かせずに早めに売却する方針が適切かもしれません。
その弱点を把握し、解決できる運営が行える買主さんに引き継ぎましょう。

成果が出ていないけど売れる?

コンテンツ自身に価値があれば売ることができます。
記事コンテンツであったり、サイトのデザインなどの資産価値の部分を評価し、売買が行われるケースが増えています。

もちろん低品質なコンテンツでは売れることはありませんが、高品質なコンテンツであったり、手直しをすることで価値を出せる状態であれば購入を検討してもらえます。
新規に構築する際にかかる時間とお金と比べて、割安という状態であれば売れます。

ラッコM&Aの成約案件を調査した結果、収益0のサイトでも55%は10万円以上で売れています。

0から始めるよりも早くサイトを立ち上げられる。という点が、買主が重視する最大のメリットです。

参考:月間PV1,000以下+月間営業利益1,000円以下のWEBメディアの成約案件一覧

WordPressサイトが人気!SIRIUS/MTは不人気?

WEB上の43%のサイトがWordPressを使っている(*公式情報)・・・というほど、WEBサイトのCMS(コンテンツマネジメントシステム)として世界的に普及しています。
アフィリエイトサイトにおいても例外ではなく、ほとんどのアフィリエイトサイトはWordPressで構築されています。

一昔前は、アフィリエイトサイト用のCMS(SIRIUSなど)が独自に開発されて普及していたこともありますが、近年ではほとんどがWordPressです。
今ではSIRIUSやMT(MovableType)を使ったことがない人の方が多いのではないでしょうか。

そういった側面もあり、一般的なCMSであるWordPressで構築されたアフィリエイトサイトの方が買い手が付きやすいという状態です。
使ったこともないCMSだと、購入を躊躇してしまいますよね。

もし、WordPressで管理していないサイトを売却しようと考えられている場合は、WordPressに移行してから売却するほうが高値で売れる可能性が上がります!

無料ブログは不人気、売却不能な場合も・・・

無料ブログサービスなど、無料のホームページスペースを使って構築されたサイトはそもそも譲渡ができない場合があります。
利用サービスの規約確認やカスタマーサポートへの問い合わせなどを行い、譲渡可能であるか事前に把握しておきましょう。

仮に譲渡可能だったとしても、1アカウントで複数ブログを管理していたりした場合は1サイトだけ譲渡するといったことが困難です。
物理的に譲渡できる状態かも含めて検討する必要があります。

コンテンツだけの売却という形でも可能ではありますが、
できれば独自ドメインのWordPress運営に移行してから売却活動をされた方が買い手が見つかりやすくなります。

トレンドブログは人気だけど価格が安い

トレンドブログとは、新規性の高いキーワードを狙って更新速度と更新量により検索エンジンの評価を得ていく集客手法です。(トレンドアフィリエイトとも)
世の中に生まれたばかりのキーワードは、SEOにおけるライバルが少ないことから比較的個人サイトでも上位表示がしやすいという状況があります。
そのため、個人でトレンドブログを取り組む方は多く、サイト売買においても活発に取引されています。

ただ、このトレンドブログは、その性質上ストック型の積み上げ型のコンテンツにはなりにくく、
その時その時の検索需要の高い新規性のキーワードを狙っていくため、常に走り続けなければなりません。

そのため、運営が大変であったり、制作コストを緩めることもできません。
こういった側面や波も激しいことから、人気案件ではありつつも、高い価値が付きにくいという状況にあります。(月間営業利益の6~15カ月分程度

また、相性の良い中古ドメインがトレンドブログに多用される傾向がありますが、SEO上のリスクがあることから、価格が付きにくくなる要因でもあります。

参考:SEO価値の高い中古ドメインの購入は「中古ドメイン販売屋さん」

属人性が高いと不人気

この人じゃないと書けない、専門性が高すぎて書ける人を探すのが難しい・・・
このような属人性が高いサイトだと、購入後に運営を維持することができないため、売ることが極めて難しいです。

ただ、これらの問題をいくらか解消することはできるので、
買主さんの意向を聞きつつ、調整を試みてみましょう。

  • 売却後も運営に継続して関わる(記事のライティング業務を請け負うなど)
  • 実名顔出しコンテンツを削除し、匿名イラスト化する
  • 一人のライターが過去に書いた記事として切り分けてもらう(新規追加記事は別のライターによるものとする)

こういった工夫や、その後の運営について協議することで属人性の高いブログやサイトでも売れる場合があります。

特別単価が引き継げるとポイント高い!

売却するアフィリエイトサイトで提携している案件において、特別単価を得ており、その条件を引き継げる場合は売却案件としてポイントが高いです。
買主さんがよりより特別単価条件を持たれている場合はあまり効果はありませんが、特別単価を持っていない買主さんからすると収益の維持や、自分が持っている同ジャンルのサイトの収益向上にも繋がるためプラスポイントとして見てもらえます。

多くのASPにおいて、特別単価の引継ぎはしてもらえるという状況ではありますが、
その特別単価が出た背景として、運営者に紐付く要因であるとしたら引き継げない可能性もあります。

必ず事前にASPの担当者に引き継ぎ可能か確認をしておこう!

特化ブログの方が人気

様々な情報を雑多に詰め込んだ、いわゆる「雑記」と、特定ジャンルに特化した情報を詰め込んだ「特化」と言う区分があります。
※雑記ブログ、特化ブログと呼ばれることが多いです。

どちらの方が人気かというと、特化の方が人気です。
何のサイトかをわかりやすくすることで、その後のサイトのブランド力強化のための施策(外部に対するインタビューなど)が行いやすくなります。
こういった積み重ねにより、サイトとして専門性を担保することでSEOで優位に働いたり、収益化の面で特別単価をとりやすくなったりなど。優位に働く可能性が高くなります。

雑記は手軽に運営できるという良さはありつつも、
その後の成長を考慮すると、特化の方が優位という側面があるため、どちらかと言えば特化の方が人気という状態になっています。

雑記ブログ内で特定ジャンルの記事が多い場合は、特化ブログに分離するのもありかも。

まとめ:どんなサイトでも売れる可能性あり!

ここまでいろいろな要素で人気、不人気を語ってきましたが、
どんなアフィリエイトサイトでも売れる可能性自体はあるので、とりあえず売るに出してみるのが正解です。

流石に数記事しか存在していなかったり、現在のSEOで通用しないような記事ボリュームだったりすると厳しいですが、
そうでなければ、ネガティブ要因があったとしても、それを乗り越えて買ってくれる買主さんに巡り合える可能性は十分にあります。

あなたにとって価値がないものでも、他の誰かにとっては価値があるものかもしれません。
ラッコM&Aが良い買主さんに出会える一助になれれば幸いです。

集計期間:2020年1月10日~2021年12月19日
集計対象:案件登録のあった1918件(掲載審査落ちを含む)
集計時に用いたアフィリエイトサイトの定義:広告収益を基本収益モデルとしたWEBメディア(記事コンテンツ型のサイト/ブログ)
該当件数:1452件
該当比率:75.703858%