今回は、株式会社ウブンの森岡さんにAmazonセラーで成功するために必要な点についてお聞きしました。
Amazonマーケティングのコンサルティングサーピスを手掛けるウブンさん
Amazonセラーの魅力と特徴を教えていただきます。
弊社は国内唯一のAmazonBoutiqueAgencyとしてAmazon出品者様の売上最大化を支援しています。
「売上が上がらない」、「売上が上がるほどキャッシュフローが厳しい」「採用などで商品開発に集中できない」という悩みを持ったブランド様に向けた共同運営・出資・買収サービスも提供しています。
Amazonに関する相談がある方は是非、気軽にお問い合わせ・DMもらえればと思います。
今回はAmazon物販をこれから始める方向けにAmazon物販の魅力、参入する際に重要な考え方についてお伝えしていきます。
目次
Amazonがおすすめな理由
市場規模が大きい
Amazonの2020年のグローバルでの流通総額は34.7兆円で世界2位になっています。
ECでNo1なのは周知の事実ですが、リアル店舗の小売も含めてもAmazonは存在感を示しています。
日本国内でもAmazonの流通総額は4.7兆円でイオン・セブン&アイに次いで3位の規模になっています。
参考:【2020年EC流通総額ランキング】国内18・海外27のECモール・カート・アプリの流通総額から見る市場トレンド
更にすごいのはその成長率です。2020年はコロナの影響もあり、前年比37.5%↑と大幅に成長しています。
5兆円規模の巨大市場になっているものの、前年対比の成長率は毎年20%を超えています。
これはブランドを立ち上げる人にとってはかなりのチャンスです。
毎年、何もしなくても20%以上売上を伸ばせる可能性があるプラットフォームはそう多くないと思います。
ブランド認知がなくても選ばれる
今から、新しく商品を作りブランドを立ち上げても、後発参入でかなり不利なんじゃないかと思いますよね。
確かに自社サイトを作り、集客も全てゼロかは始めるような形だとブランドの認知もないのでハードルが高いです。
一方、Amazonの場合はブランドを指名して購入したり、ブランド名を見て商品を選ぶ消費者が多くないので新規参入でも比較的戦いやすいプラットフォームです。
データでもその傾向が出ており、Amazonで検索されたキーワードのうち70%がカテゴリキーワード経由だと言われています。(カテゴリキーワードとは「スニーカー」や「化粧水」などのブランド名を指定しないキーワードのこと)
このカテゴリキーワードで検索されたときに自社の商品を上位掲載することができれば、ブランド認知がなくてもAmazonで売上を上げていくことは可能です。
オペレーション負担が少ない
Amazonがおすすめな理由の3つ目は「オペレーション」です。
物販はモノを仕入れて販売するため、物理的なオペレーションが多く発生します。
商品を仕入れて「保管」しておく倉庫やその商品が売れたときに消費者に送る「発送」など人が介在したオペレーションが必須になっています。
そのオペレーション部分を担うのが「FBA(フルフィルメント by Amazon)」というサービスです。
FBAはAmazonが全国に保有している倉庫に商品を保管しておき、注文が入ったらAmazon倉庫から直接消費者に発送をしてくれるサービスです。(商品の大きさに応じて一定の手数料が発生します)
物販をこれから始める段階で倉庫を借りたり、発送作業のための人を雇うのはハードルが高いと思いますがAmazonのみの販売で始める場合、そういったオペレーションを抱える必要がなくなります。
FBAを利用し、商品開発とFBA倉庫に納品する作業だけであれば1人でも十分オペレーションを回すことが可能ですので個人でスモールスタートしたい方にとっては便利だと思います。
市場が伸びていて、新規参入でも売上を上げやすくオペレーションの負担も少ないことによってAmazonは個人でも始めやすい領域になっています。
Amazon物販は商品開発から始める
Amazonは市場としてとても魅力的ですが、参入したからといって全員が成功するわけではありません。(どんなビジネスにおいてもそうですが、、)
その命運を分けている点の1つが「商品開発」です。
「商品開発」はAmazonでモノを売っていくにあたって最も重要な要素なので、この章ではAmazonで必要な商品開発の考え方について説明します。
一般的に自社ブランドを立ち上げるときにはOEMという形で委託生産をして作っていきます。
OEMの中でも中国輸入OEMで中国の工場を探して生産委託する方法が多いですが、その手法論については今回は触れません。
手法論について知りたい方は「中国輸入 始め方」や「中国輸入 アリババ」などで調べてみて下さい。
商品開発で重要なこと
Amazon販売における商品開発で重要なのが「検索されて比較された上で選ばれる」という点を考慮することです。
Amazonの購買の多くは検索する(欲しいものを検索窓に入れて探す)ことから始まります。
次に出てきた商品をいくつか見て比較します。最後に良いと思った商品を選んで購入します。
商品開発では、消費者の購入までの行動導線の中で、自社の商品を知ってもらい選んでもらうには何が必要かを決定していきます。
顧客と市場を見る!カテゴリ選びは最重要
商品開発でもっとも重要な要素が「市場(カテゴリ)選び」です。
「成功の秘訣は市場選びが9割」と言われたりしますが、Amazonにおいても勝てるとこで戦うことは売上・利益に大きく影響します。
Amazonは全ての商品は1つのカテゴリに属していてそのカテゴリ内でのランキングも全て公開されています。
どのカテゴリでどんな商品が売れているのかは誰でも確認することが出来ます。
その上でカテゴリ選びには2つのポイントがあります。
1.ニッチなカテゴリを狙う
商品単位の売上は「市場規模×シェア」で決まります。
市場が大きいところは魅力的ですが、シェアを取れなければ意味がありません。
これから参入するならニッチなカテゴリを狙うことをおすすめします。
ニッチなカテゴリは市場規模こそ小さいものの、競合が弱かったり競争になるケースが少ないのでそこでシェアを取ることができれば十分に売上を作れます。
勿論、ニッチすぎるといくらシェアを取れてもボリュームが取れないですが、ある程度のニッチなカテゴリで複数商品を展開していくことで月間数百万の売上を作ることはそこまで難しくありません。
2.トレンドに左右されにくいカテゴリを狙う
カテゴリ選びで2つ目に重要なのが、トレンドに左右されにくいカテゴリにすることです。
ここでいうトレンドとは①季節性②流行り廃りです。
特定の季節だけ売れる商品は1年間通して安定的に売上を作ることが難しいです。
また、売れる時期に売らないと次の年になるまでリカバリーが出来なくなることもあるので、初心者にはおすすめ出来ません。
季節性以外にも、流行り廃りがあるような商材も避けるのが望ましいです。
コロナウイルスが流行してからAmazonでもマスクやアルコールスプレーの出品が大幅に増えました。
初期は出すだけでも売れる状態でしたが、今では特定の商品以外は売れない状態になっています。
流行り廃りのある商品は爆発力はありますが、継続的に売上作るのが難しいです。
いつ売れなくなるかの不安定性もあるので注意が必要です。
競合の商品は徹底分析
カテゴリを選定できたら、2つ目のステップは「競合」分析です。
Amazonは競合と比較されるプラットフォームですので、競合よりよいポイントがあれば売れますし、なければ売上は作れません。
絶対的ではなく、相対的に判断させていますので、競合分析は重要です。
競合分析では売れてる商品の傾向を分析していきます。
1.売れてる商品の弱点はないか
全てのユーザーにとって100%良い商品はなかなか存在しません。
売れている商品でも弱点はありますので、売れてる商品の不満となっているポイントを探すことは重要です。
方法としては①レビュー見る、②商品を使ってみるです。
レビューは商品ごと書かれていて、ランキングが高い商品では数百のレビューが付いています。
レビューをみると商品の選ばれているポイントが書かれていたり、その逆の不満も書いてあります。
レビューだけではなく実際に自分で使用してみることも重要です。使用してみると、自分が欲しい機能がなかったり必要ない機能がついていたり見えてくる点は多いと思います。
2.価格相場
最後に競合商品の価格を確認しましょう。
価格は購入されるかが決まる重要な要素ですので、カテゴリの平均価格がどれくらいになっているのか、一番売れている価格帯はいくらなのかをランキングを見ながらチェックしていきます。
価格は安ければ安いほど良いですが、安かろう悪かろうでは買ってもらうことが出来ません。
逆に言えば、+αの機能など付加価値を付けることで競合より少し高くても売れる可能性もあります。
競合商品と同じようなものを作り、同じ値段で売るだけでは後発者はなかなかシェアを取れません。
自社の商品が「選ばれる理由」を価格と機能面や訴求によって作っていくことが重要です。
まとめ
新規参入でも競合より自社が選ばれる理由を作ることができれば、売上・利益が上げられるのがAmazonの特徴の1つになっています。
「今からAmazon物販に参入するのは少し遅いのでは?」と思っている方もいるかと思いますが、こんなデータがあります。
2020年の実績では過去2年以内に販売を開始した商品に32%レビューが付いているというデータです。
レビューは商品が買われている数に比例しています。つまり、1年前に出品された商品でも売れている商品が多くあるということです。
<Amazon出品者レビューのシェア(Japan)>
・2015年以前:29%
・2016年:16%
・2017年:14%
・2018年:15%
・2019年:15%
・2020年:17%
参考:Marketplaces Year in Review 2020″ site=”Marketplace Pulse
今回、お伝えした内容は考え方が中心になりますのでこれから先は実際に手を動かして考えながら、実践してもらえればと思います。
AmazonでのECについてのご相談がありましたら株式会社ウブン(https://www.ubun.co.jp/)さんへお問い合わせしてみてください。